ドラマ「ブラックペアン」に思うこと。
こんばんは、迷える子狸です。
今クールは忙しくて全然ドラマの初回をチェック出来ていないでいました。
タイトルに書いた「ブラックペアン」もいつの間にか放送が始まっていました。
録画もしていなかったので、TVerで見ようと思っていたのですが、
見逃し続けて今に至ります。
そのブラックペアンが、最近、子狸の周囲で話題になっています。
理由はこちらです。
プレスリリース|臨床試験のモニタリングと監査に関するガイドラインの公表に寄せて:日本臨床薬理学会
要は、ドラマの中でのCRC(病院側で治験をサポートしてくれるスタッフ)の描写が、
事実とかけ離れているということで、
日本臨床薬理学会がTBSに抗議文を送付したとのことです。
こんな記事もありましたよ。
ドラマをまったく見ていないし、原作の小説(チーム・バチスタの栄光を書いた海堂尊さん作)のに語るのもどうかと思うのですが、
治験に関わる仕事をしている身としては、思うところもあるので、
ちょっとブログに書いてみようかと思いました。
子狸は、医療ドラマや刑事ドラマが好きでよく見るのですが、
「ドラマはフィクションだ」と割り切って見ています。
でもそれは、題材が「医者」や「刑事」や、一般的によく知られている職種で、
「こういう描写がなされているけど、実際はこんな医者(刑事)はいないだろう」
と余裕を持って見られるからだと思っています。
しかし、今回問題になっているCRC(だけでなく、治験全般にも言えますが。)は、
一般にはあまりよく知られていない職種です。
いくらフィクションをうたっているとはいえ、
ドラマを通じて初めてCRCを知った人には、
CRC=悪のイメージが付いてしまうと思います。
視聴者には「この描写は正しい/間違っている」と判断するだけの知識がないからです。
たかがドラマで抗議文なんて大げさな、という意見もあると思います。
(子狸も、これが全然違う業界を題材にしたドラマだったら、
同じことを思ったかもしれません。)
でも、ここで抗議しておかないと、
視聴者に植え付けられた悪いイメージは野放しになってしまいます。
もしかしたらドラマを見て、治験に参加するのやめようって思ってしまう患者さんもいるかもしれない。
そうなると、治験の進捗・ひいては新薬の開発にまで影響が出るかもしれない。
そう考えたら、少しくらい大げさでも、きちんと抗議しておくのがいいのではないかと思います。
私が今まで一緒に仕事をしてきたCRCさん達は、
皆真剣に患者さんと向き合って仕事をしている人ばかりでした。
誤解されやすい職種かもしれないけど、
TBSさんにはもう少し丁寧に描いて欲しかったなと思います。
書いていて、とりとめのない文章になってしまいました。
とりあえず、次回からブラックペアンを見てみようと思いました。笑